2025年秋に始まるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。主演の高石あかりさんの自然体な演技が話題になる中、物語を包み込む主題歌も大きな注目を集めています。今回、主題歌を担当するのはフォーク/アコースティックの名手、ハンバート ハンバート。その新曲に紡がれた歌声は、ドラマの時間をより深く、優しく照らし出すことでしょう。
ハンバート ハンバートという存在
ハンバート ハンバートは、佐藤良成さんと佐野遊穂さんによる夫婦デュオ。2001年結成とも紹介されますが、NHKなどの資料では1998年結成とされることもあります。シンプルなギターと歌声を中心に、日常の光と影、そして人とのつながりを描く音楽で知られています。
代表曲には『おなじ話』『虎』『窓』などがあり、ドラマや映画の主題歌、CMソングとしても多数の実績を持ちます。情緒あるメロディとあたたかい歌詞で、幅広い世代に支持されてきました。
主題歌「笑ったり転んだり」に込められた想い
朝ドラ『ばけばけ』の主題歌として選ばれたのは、「笑ったり転んだり」。2025年9月29日からの放送開始とともに流れるこの曲は、配信リリースが10月1日に予定されています。公式ベスト盤『ハンバート入門』にも収録されることが発表されました。
制作にあたり、佐藤良成さんは「モデルとなった小泉セツさんの『思い出の記』を何度も読み、自分がセツになったつもりで一気に書いた」と語っています。制作統括の橋爪國臣氏も「登場人物の“ありのまま”を歌える方にお願いしたかった」とコメントしており、ハンバート ハンバートの音楽性とドラマの世界観が自然に重なったことがわかります。
タイトルの「笑ったり転んだり」には、人が生きる上で避けられない失敗や喜び、そのすべてを肯定するような優しさが込められています。泣きたい時も、笑いたい時も、静かに寄り添ってくれる一曲として、放送前からすでに注目を集めています。
SNSでの反応と初披露の場面
主題歌決定のニュースが発表されると、SNSでは「朝ドラの世界観にぴったり」「歌詞を読むだけで泣ける」「毎朝この曲を聴くのが楽しみ」といった声が相次ぎました。ファンの間では「ハンバートが朝の顔になる日が来るなんて」と喜びのコメントも多く見られました。
この曲は8月26日放送のNHK総合『うたコン』で初披露され、ハンバート ハンバートにとっては初の生放送パフォーマンスとなりました。スタジオには主演の高石あかりさんや共演のトミー・バストウさんも出演し、ドラマと音楽の世界が一体となった時間が話題を呼びました。
過去作品との共通点と新たな挑戦
ハンバート ハンバートはこれまで、映画『恋は光』やドラマ『未来への手紙』など、心の揺らぎや人との絆をテーマにした作品を数多く手がけてきました。今回の「笑ったり転んだり」は、そうした流れを受けつつ、朝ドラという“日常に寄り添う舞台”で新たな表現に挑戦した一曲です。
ドラマの中で描かれる「生きること」「笑うこと」「転ぶこと」。その全てをそっと包み込むように、この曲は聴く人の心をやわらかく照らしてくれます。
まとめ:朝を彩る新しいハーモニー
ハンバート ハンバートの「笑ったり転んだり」は、朝ドラ『ばけばけ』の世界観そのもの。やさしくて、どこか懐かしく、それでいて前を向かせてくれるような音楽です。
毎朝この曲とともに始まる時間が、見る人それぞれの「小さな光」になる──そんなドラマと音楽の共鳴を感じさせる主題歌です。


