2025年のM-1グランプリ決勝は、ファーストラウンド1位のエバースを、 最終決戦でたくろうが逆転し優勝するという、印象的な展開となりました。 放送後には「なぜこの結果になったの?」「審査員は何を評価していたの?」 と、点数や審査について気になった人も多かったのではないでしょうか。
この記事では、審査員が重視していたポイントや、 優勝したたくろうへの評価、点数と投票が動いた理由、 そして視聴者の間で話題になった論点を、事実ベースで整理します。
2025年M-1決勝の結果をおさらい
2025年のM-1グランプリ決勝では、 ファーストラウンドでエバースが1位、たくろうが2位という結果になりました。
- ファーストラウンド1位:エバース(870点)
- ファーストラウンド2位:たくろう(861点)
- ファーストラウンド3位:ドンデコルテ(845点)
しかし最終決戦では、審査員9人中8人がたくろうに投票。 ファーストラウンドの順位から一転し、たくろうが逆転優勝を果たしました。
審査員が重視していたポイント
「2本目」の完成度
今回の決勝で特に重視されていたのが、「2本目のネタの仕上がり」です。
アンタッチャブルの柴田英嗣さんは、 たくろうの最終決戦ネタについて 「100点をつけてもいいくらい面白かった」とコメント。 決勝の場で2本しっかり仕上げてきた点が、 大きな評価ポイントとなっていました。
実際に、採点結果を見ても、 2本目で評価を伸ばしたコンビが上位に来ており、 決勝では「総合的な完成度」が共通の評価軸になっていたことが分かります。
構成力と安定感
ファーストラウンドで1位となったエバースは、 構成の強さと安定したウケが高く評価されていました。
一方で、決勝は1本目の点数だけで決まるわけではなく、 「2本をどう戦うか」「最終決戦でどれだけ印象を残すか」まで含めた トータルの戦い方が問われる場であることも、 今回の結果からはっきりと示されました。
優勝コンビ・たくろうへの評価
たくろうに対する評価で特に多く使われたのが、 「2本目で大会を決めた」という表現です。
- 最終決戦のネタが満点級と評された
- 審査員9人中8人が最終投票で支持
- 「圧勝」「圧巻の優勝」という表現が多く見られた
また、大阪発のチャンピオン誕生という点も強調され、 関西の若手漫才師が頂点に立ったことを喜ぶ声も多く紹介されていました。
点数と投票が大きく動いた理由
最終決戦で変わる評価軸
ファーストラウンドでは点数差がそれほど大きくなかったにもかかわらず、 最終決戦では投票が大きく割れる結果となりました。
- 最終決戦の投票:たくろう8票/ドンデコルテ1票/エバース0票
この結果は、「点数=最終順位」ではなく、 最終決戦では別の評価軸が働くことを象徴しています。
ネタ順と2番手の難しさ
最終決戦のネタ順は、 ①ドンデコルテ → ②エバース → ③たくろう、という並びでした。
エバースは2番手での披露となり、 インタビューでも「これがM-1の難しさ」と語っています。 前後のネタとの比較や、最後に強い印象を残すかどうかが、 票の流れに影響した可能性も指摘されています。
視聴者の間で話題になった論点
コメントと点数のズレへの違和感
放送後には、 「コメントは褒めているのに点数が伸びていない」 「コメントが抽象的で分かりにくい」 といった声も多く見られました。
短いコメント時間の中で要点を伝える必要があるため、 言葉のニュアンスと点数の関係が伝わりにくくなる構造も、 こうした違和感の背景として挙げられています。
「出来レースでは?」という声について
一部では「出来レースではないか」という受け止めもありましたが、 複数の解説では、 「実力が拮抗しているからこそ、僅差や逆転が起こりやすい」 と冷静に整理されています。
評価基準が完全に数値化されていない大会だからこそ、 ネタ順や印象の差が結果に反映されやすい、という見方が主流です。
審査員ごとのスタイルへの関心
2025年大会では、 審査員それぞれのコメントスタイルや漫才観にも注目が集まりました。
「誰がどんな漫才を評価したのか」 「どの審査員がどこを見ていたのか」 といった点まで追う視聴スタイルが、 例年以上に強まった大会だったといえそうです。
まとめ
2025年のM-1グランプリ決勝は、 単なる点数勝負ではなく、 「2本目の完成度」「決勝での印象」「トータルの戦い方」が 強く問われた大会でした。
たくろうの逆転優勝は、 その条件を最も高いレベルで満たした結果だったといえるでしょう。





