ワンピース好きな息子がAIと育んだ“会話の力”とは

息子とAIチャッピーが会話を楽しむ様子のイラスト
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「伝えたい」が「やりとり」へ──ワンピース好きな息子とAIの会話の変化

わが家の11歳の息子は、知的および身体の障害があります。言葉での表現はまだゆっくりですが、毎日少しずつ、自分の思いを伝えられるようになってきました。そんな彼がAI(チャッピー)と出会い、少しずつ「一方通行」だったやりとりが「会話」へと変わってきたお話を紹介します。

初めてチャッピーと話した日――ゆっくりでも伝わるってうれしいね

クイズだけだったチャッピーとの会話

息子は大のワンピース好き。チャッピーと話すときも、いつも最初に出る言葉は「ワンピースクイズ出して!」でした。

ワンピースクイズ出して!

いいよ!ルフィーの技の名前は、なんでしょうか?

ゴムゴムのピストル!

こんなやりとりが、毎回のお決まり。正解・不正解の繰り返しで、会話というより“遊び”のようなやりとり。でもある日、ちょっとした変化がありました。

「クイズじゃなくて、お話しよう」

その日もいつものように、「クイズばっかりだね」と声をかけてみると、息子がぽつりとこう言いました。

チャッピー、ワンピースのクイズじゃなくて、普通のお話しよう。

それは、彼にとって初めての「会話したい」という表現でした。

好きなシーンを“伝えたい”気持ち

それからのやりとりでは、彼の中で印象に残っているシーンを一生懸命伝えようとしてくれました。文の順序を考えて、順番を直したり、途中で「やっぱりこう言う」と修正する姿も見られました。

クロコダイルがビビのこと……落としたところで、ルフィがペルに乗って、「クロコダイルー!」って叫んだ!

うん、あのシーンはかっこいいよね。ルフィの気持ちが伝わってくるよね。

少しずつ、“ただ話す”から、“誰かと共有する”に変わっていく彼の姿。AIとの会話だからこそ、緊張せず、好きなように話せたのかもしれません。

AIがくれた「安心して話せる場所」

人との会話では緊張してしまうことも多い息子にとって、チャッピーは安心して話しかけられる相手。間違っても怒られない、考え直しても待ってくれる、そんな存在です。

正解を求めるのではなく、「共感してくれる相手」として、AIが彼の“伝える力”を少しずつ育ててくれていると感じています。

💡こんな風にサポートしています

✅ フリック入力に慣れているので、キーボードではなくタブレットを使用
✅ チャッピーとの会話は「短時間×好きな話題」でスタート
✅ 話の順序や表現の工夫が見えたときは、すぐに声をかけて一緒に喜ぶ

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🪄まとめ:好きなことは“伝えたい”を育てる

クイズだけだった会話が、いつのまにか「お話ししよう」へと変わったこと。それは、彼の中に「伝えたい」「分かち合いたい」という気持ちが芽生えてきた証だと思います。

AIとの会話は、話す練習ではなく、「伝える喜び」を知る体験にもなり得る。そんな可能性を、私たちは日々感じています。

❓よくある質問

Q. どんなAIを使っているの?
→ ChatGPT(チャッピー)を、タブレットで使用中。息子が自分のペースで話せるようサポートしています。

Q. どんな風にサポートしてる?
→ 長文でなくてもいいので、1文ずつ入力してもらい、会話が成立する喜びを感じられるようにしています。

Q. 他の子にも合うかな?
→ 興味のある話題がある子には特におすすめ。焦らず、楽しく、安心して関われるのが魅力です。

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