2025年のM-1グランプリ決勝は、ファーストラウンド1位のエバースを、 2位通過だったたくろうが最終決戦で逆転するという、 印象的な結果となりました。
点数だけを見ると僅差に見えた一方で、 最終決戦では審査員9人中8票がたくろうに集まりました。
この記事では、決勝の順位と点数を整理しながら、 点差が生まれたポイントや、最終決戦で何が評価されたのかを、 初見の人にも分かりやすくまとめます。
2025年M-1グランプリ決勝の順位と点数
ファーストラウンド(決勝10組)
- 1位:エバース(870点)
- 2位:たくろう(861点)
- 3位:ドンデコルテ(845点)
- 4位:真空ジェシカ(844点)
- 5位:ヤーレンズ(843点)
- 6位:豪快キャプテン(839点)
- 7位以下:めぞん、カナメストーン ほか(830点前後)
決勝は10組によるファーストラウンドの後、 上位3組が最終決戦に進出するルールです。 2025年大会では、3位から6位までがわずか6点差という、 非常に僅差の展開でした。
最終決戦(3組)
- 優勝:たくろう(8票)
- 2位:ドンデコルテ(1票)
- 3位:エバース(0票)
最終決戦は、9人の審査員が「最も優勝にふさわしい1組」に1票を投じ、 最多票を獲得したコンビが優勝となります。
ファーストラウンドは「僅差の中の870点」
ファーストラウンド1位のエバース(870点)と、 2位のたくろう(861点)の差は9点。 審査員1人あたりに換算すると、ほぼ1点前後の差にすぎません。
さらに、3位ドンデコルテから6位豪快キャプテンまでは6点差に収まっており、 「誰が最終決戦に残ってもおかしくない」状態だったことが、 点数からも読み取れます。
最終決戦で起きた評価の逆転
ファーストラウンドでは、 構成の強さと安定したウケでエバースがトップでした。
しかし最終決戦では、 「もう一段階上の爆発」 「大会を決める1本としての完成度」 という点で、たくろうが頭ひとつ抜けた形になります。
その結果、審査員投票は たくろう8票・ドンデコルテ1票・エバース0票と大きく開き、 点数以上に明確な差がつきました。
3組それぞれの評価の軸
たくろう
たくろうは、キャラクターの強さと会話のズレを畳みかける構成が評価され、 特に2本目は「大会を決めたネタ」として高く評価されました。
ファーストラウンド2位からの逆転、 そして審査員8票という結果は、 「2本とも高いレベルでそろえた新王者」としての評価を裏付けています。
エバース
エバースはファーストラウンド最高得点を獲得し、 構成の緻密さと安定感が高く評価されました。
一方で、最終決戦では 「優勝を決める1本」という点で、 他の2組に一歩及ばなかった、という位置づけになりました。
ドンデコルテ
ドンデコルテは、独自の世界観と振り切った発想が評価され、 最終決戦では1票を獲得しています。
特定の審査員には強く刺さったものの、 全体の合議では、たくろうに及ばなかった形です。
なぜこの優勝結果だったと言われているのか
2本目の完成度が勝負を分けた
2025年大会では、 「1本目で残り、2本目でもう一段階上げられたコンビ」が 評価される傾向がはっきりと見えました。
その条件を最も満たしていたのが、たくろうだったと整理されています。
「安定」より「大会を決める1本」
最終決戦は点数の積み上げではなく、 審査員の一票ずつで決まるルールです。
そのため、平均点の高さよりも、 「最後にどのネタが最も心を動かしたか」が 優勝を左右する結果となりました。
僅差の大会だからこそ生まれた結果
ファーストラウンド上位はほぼ横並びの点数で、 ネタ順やウケの波、細かな構成の違いが順位に影響した大会でした。
その僅差の中で、 キャラと構成が最大限に爆発したたくろうが、 最終的に抜け出したと考えられています。
まとめ
2025年のM-1グランプリ決勝は、 点数だけでは語りきれない、 「最終決戦での一票の重み」が際立った大会でした。
僅差のファーストラウンドを経て、 最終決戦で最も強い印象を残したたくろうが、 8票を集めて優勝した流れは、 ルールと評価軸がはっきり表れた結果といえるでしょう。




